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「……確かに、魔王の杖の護持者ならば、セツナならば、聖皇の力への対抗策として十分でしょう

しかし、それにはひとつ、条件があります」 ラングウィンが懸念を上げたが、それはラグナにしても当然のものだった

ラグナ自身の懸念でもあるのだ

「魔王の杖の力が十全に扱えるかどうか、じゃな」「はい

聖皇の力は強大です

わたくしたちさえも欺き、世界を根本的に作り替えるだけの力……それほどの力が破壊に注がれれば、並大抵の力では太刀打ちできないでしょう

わたくしたちですら、無事では済まないはずです」「聖皇がその気になれば世界を滅ぼすのも容易かったはずだものな」 ラムレシアが苦い顔でつぶやく

 実際、およそ五百年前のあの日、聖皇が世界を滅ぼそうと想えば、滅ぼすことも出来たのだ

異世界の神々の力を我がものとし、上位者たる神々の上に君臨した彼女は、百万世界を巡って見ても有数の力を持っていたに違いないのだ

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その力の受け皿、器となったのがレオンガンドであり、彼は獅子神皇レオンガンド・レイグナス=ガンディアと名乗り、聖皇の後継者の如く振る舞っているという

神々を支配し、世界を掌握しようという有り様は、正気を失った聖皇の有り様に酷似している

 そして、獅子神皇は、聖皇の意志を顕現するが如く、この世界に破滅的な災害をもたらした

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“大破壊”こそレオンガンドの意思とは無縁のものであり、聖皇復活を阻止したが為の悲劇だったが、つい先日、世界を震撼させた破滅の光は、レオンガンドの意思であり力であろうことは想像に難くない

 レオンガンドは、正真正銘、聖皇の後継者となったのだ

 聖皇ミエンディアは、死の間際、このイルス・ヴァレを滅ぼすと宣言した

裏切り者たる聖皇六将を呪い、この世界に縛り付けたのも、世界が滅びゆく光景を六将に見せつけるために違いなかった

聖皇は今際の際、六将たちの不実を罵り、怨嗟と呪詛を撒き散らしていった

かつて、六将を師と慕い、彼らの教えによって道を切り開いていった勇者の変わり果てた姿は、六将にとっても哀しく辛いものだっただろう